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スマホでPLC(シーケンサ)の製造機器を監視・操作する方法を解説①「画像あり」

スマホでPLC(シーケンサ)の製造機器を監視・操作するIT・電化製品
この記事は約7分で読めます。

多くの生産現場で活用されているPLC(シーケンサ)。製造機器の制御装置という使い方に加え、PLCの遠隔監視を導入し、装置のモニタリングや遠隔制御を行うケースが増えています。
IoTの一環としてそれを具現化する為に、スマホやタブレットでPLC(シーケンサ)の製造機器を操作する方法を備忘録としてメモし、解説します。(操作が出来たら、装置のモニタリングも簡単にできるようになります)

その第一歩としては、出来る限り、PLCプログラムの読出しだと思います。
プログラムの読出しは以下の記事にご参照して下さい(三菱PLC)。

「画像付き」三菱シーケンサ「FX3U」プログラムを読出、保存する方法を解説
工場IoTと昨今よく言われている言葉! 現場の生産設備をパソコンからネットワーク経由でリアルタイムに見えてそして、操作するところまで持っていくという課題ですが...

 

今回は三菱シーケンサ(FX3U)のLAN接続モジュール(FX3U-ENET-ADP)を利用し、LANでその三菱シーケンサに接続できるように設定方法を解説します。

最後はPLCを無線での接続方法も追記で解説します。

ピッコ
ピッコ

最終的にはjavaプログラムをandroidアプリに組込み、そのアプリでPLCを操作できるようにやっていきますが、今回は三菱の専用webページで信号などのデータを監視するまでの設定を解説します。

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必要な部品?

パソコン、あるいはスマホをLANケーブルでシーケンサに接続する為には、以下の部品が必要です。

部品型番
シーケンサFX3U
EthernetアダプタFX3U-ENET-ADP※今回の主人公
LANケーブル市販
プログラミングソフトウェアGX Works2

FX3U-ENET-ADPとは

FX3U-ENET-ADP

FX3U-ENET-ADP は、FX3S/FX3G/FX3GC/FX3U/FX3UC シリーズシーケンサ用ののEthernetアダプタで、TCP/IP・UDP通信プロトコルを用いて、パソコンなどの上位システムと接続できます。
工場などですべての機械を一つのネットワークとして管理するときなどに使われます。

Ethernetアダプタの特徴

Ethernetアダプタを使用すると、下記のような事ができる

  1. 社内LANなどのLAN内で、離れた場所からシーケンサ内のデータ/プログラムの読出し,書込みが可能。
  2. MCプロトコルを使用して、シーケンサと通信するための独自アプリケーションを作成することが可能。
  3. GX Works2を用いて遠隔でパラメータ設定を簡単に行うことが可能。
  4. GX Works2の診断機能により、Ethernetアダプタで発生したエラーやステータス情報を参照可能。
  5. データモニタリング機能により、パソコンのブラウザから基本ユニットのデバイス値やEthernet アダプタの情報のモニタが可能。独自アプリケーションの作成により、操作も可能。
ピッコ
ピッコ

部品が揃いましたので、早速設定しましょう!

PLC側の設定

三菱電機の専用ソフトGX Works2で、PLCに設定を書き込みますので、以下の手順で設定して下さい。

PC側のGX Works2でPLCのIPアドレス設定を設定します。

ethernetポート設定

プライベートIPアドレスの範囲で、またパソコンのアドレスと別のIPアドレスを設定しなければいけないので、EthernetユニットIPアドレスは 192.168.11.*** で設定します。

例として今回はパソコンのIPアドレスとシーケンサ側のIPアドレスは、同じネットワーク環境で使用するので 192.168.11(***.***.***) までは共通の設定にします。(自分の環境に合わせて設定して下さい)

※チャンネル番号(CH)が自動的に割り付けられます。このチャンネル番号がGX Works2で指定するチャンネル番号(CH)になります。

オプション設定を行います。

オプション設定
オープン方式は以下から選択します。

  1. MELSOFT接続(TCPのみ、※LANでGX Works2を使用するには必要)
  2. MCプロトコル(TCP/UDP)※スマホで操作、或いは情報監視するには必要⇒socket通信
  3. データモニタリング(TCPのみ)※webブラウザで監視するには必要

自局ポート番号の範囲:1025~5548または5560~65534となっています。ご注意!
(データモニタリングのばあいは初期値を80としています(webページでの監視はこれが必要。)。

CPUに書込みをする

パラメータの書き込み
オンライン(O) → PC書込(W)を選択します。
オンライン操作画面にてパラメータ・PCパラメータ/ネットワークパラメータにチェックを入れる実行します

webブラウザでデバイス情報を確認

IPアドレスを記入する

ie、chromeなどのブラウザで上記設定されたPLCのIPアドレス”192.168.11.190″を記入します。すると、以下のような画面が出てきます。
IPアドレスの入力

メイン画面で確認項目を選択

メモリ一括モニタ
確認したい情報を以下の手順で設定します。

  1. デバイス/バッファメモリ一括モニターを選択します。
  2. デバイス名をXに設定します(X:入力信号)。出力信号を確認したい場合はYに設定して下さい。
  3. モニター開始のボタンをクリックします。

上記の設定により、各X接点の情報などが表示されます。※X、Yだけではなく、D、Cなども確認できます。

PLCの設定が以上です。これで一服として休憩しましょう。

PLCを無線で親機に接続する

通常ではPLC(シーケンサ)は無線LAN対応しておりません。
ですが、無線で接続したいと…..

無線で接続できる無線LAN子機(こちら↓)

今回は安定的かつ簡単に接続できる無線LAN子機を紹介します。無線LAN子機を活用して、ぜひワイヤレスなネット環境を楽しんでくださいね!

PLCを無線で接続するにはまず、以下の条件を満たす必要。

  1. USBタイプではなく、LANタイプの接続端子が必要
  2. ドライバのインストールタが不要
  3. 信号干渉を出来る限り避ける為、電波干渉に強い11n/a規格の対応が必要

上記の条件を満たす無線LAN子機はこちら↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

無線LAN子機を親機に接続する設定

無線LAN子機を親機に接続するには、専用のソフトウエアで設定する必要があります。設定の手順は以下に従って行ってください。

無線LAN子機をパソコンに差し込む

パソコンに接続
無線LAN子機のLANポートとUSBポートをパソコンに差し込む。

専用ソフトウエアをダウンロードする

ここの公式サイトでダウンロードする。

ソフトウェア起動インストール→上記アイコンクリックし、起動

LANアダブタを選択

LAN端子用無線子機を検索するパソコンのLANアダブタを選択する
デバイス選択
間違ったアダブタを選択すると、子機が見つからないので、注意してください。

パスワード入力

パスワード入力
初期のパスワードはpasswordとなっています。変更されていない場合はもちろん「password」を記入してください

接続する親機の情報を入力

検索ボタンを押すと、付近の親機が出てきます、接続する親機を選択する。
検索
暗号化方式に「WPA2-PSK AES」を入力する。
無線規格選択
親機の暗号キーを入力する
暗号キー入力

以上で設定が完了。

PLCに接続

無線LAN子機で接続

上図のように、無線LAN子機を市販の5Vアダプタ(簡単に駆動できるので、PCのUSBポートでも全然かまいません)に差し込んで、LANケーブルでPLCに繋がるだけで完了です。

設定に問題がなければ、webブラウザで同じくデバイスバッファメモリなどの情報を確認できます。